数年前の新婦様から、突然のようにメールをいただきました。
お式が終わっても、ご姉妹やご友人の方をたくさん紹介してくださった方。
お名前を見るだけで、あの日お持ちしたブーケ、
装花の納品時にお会いしたとたん涙ぐまれてしまったご様子、
そんな一瞬がすべて今日のことのように思い浮かぶ方です。
これから少し大きな問題に立ち向かうので
その励みにしたくて、自分用に
というご注文でした。
先日の、バッグブーケの写真を見て、
思わずメールをしてしまったと言っても過言ではない、
と書いてありました。
プリザーブドで、ミニチュア版。
どこまでできるか自分でも心もとないところですが、
せめて、万感の思いを込めて、
ここから、精一杯の、エールをお送りしています。
いつもとは言いません。
でも時々はあなたのことを思い出して、
どうだったんだろうかと考えています。
どうか少しでも良いように、そう願っています。
挙式後、たくさんの年数がたっても
今こうしてご注文をいただけることを感謝しています。
そこに自分が、今の自分の花がそれにひきあうかどうか、
というのも、いつも考えます。
技術が足りなかったら申し訳ない。
その不安は、常にあります。
しかし「自分は未熟なので」「勉強不足なので」、
と客に向かって言葉にするくらいなら、
プロであることをやめたほうがいい。
それは自分は勉強不足なので(許してほしい)という
エクスキューズだと、今日、ある方と話していて
ふと思い至りました。
「未熟だから」「慣れないから」と言えれば、楽になります。
そこに(大目に見てよ)という言葉が含まれているなら
お金をいただくべきではない。
対価に見合う仕事を、しなければ。
そう思います。
花はけして安くない。
では皆様今日もお疲れ様でした。

