2月の一会定期スクールの題目は
チューリップ、あるいはラナンキュラス、あるいは春の花の
セミキャスケードブーケです。

来週15日13時からのレッスンに、空席があります。
花材は8400円、レッスン料は2100円です。
お申込みはこちらまで
http://form1.fc2.com/form/?id=547372
なお夜19時からのレッスンも若干名空席があります。

写真は、昨日今日のレッスンに参加してくださった方の一枚。
「自分で言うのもなんですけど、素敵な色!」と
とてもとても楽しそうに作ってくださいました。

自分で花を選んで、自分で考えて作るセミキャスケードブーケを
みなさんわずか2時間足らずで完成させて帰っていきます。
素敵なブーケの作り方は、
とどのつまりは、
自分が今日、いいと思う花を
自分で、いいと思いながら作ることではないかと思います。

基本的にその月のすべてのレッスンが終わるまで
このブログでは紹介するのを控えているのですが
今回は、ちょっと例外で。

春の花は、やっぱり格別です。

春の色は、やはり特別だと思う。

ずっと以前、仕事にあまりに根を詰めすぎたころ、
自分は一度心棒をぱっきりと折ってしまったことがありました。

そのころは、花を見ても心が動かなくて、
市場でふたつの花を手にとっても選べない、
選べなくて途方にくれる。
花を見ても心が動かない。

一会という花屋を開いたのは別に自分の夢だったわけではなく
やむを得ず独立したもので、それなりに覚悟は決めていたものの
当然、いろんなことにでくわします。
泣くほど悔しいことなんかそらもう山ほど。

しかしこんなにすべてを注ぎ込んできたはずの花を見て
自分の心がまったく動かないということは、
そうしたあれこれ起こる日常の問題、「これがうまくいかない」と
いうような次元の話とはまったく違う、
とにかく、とほうもなく、根源的に辛いものだ
ということを、その折に身をもって知りました。

だから今、こうして春の花を見て、
わあきれい、わあかわいーと思うことが
どんなにか嬉しくて有難い、ことなのか
つくづくと思います。
好きなものがあるというのは、ありがたいことだ。

そういうわけで年に一度、この季節は、
春の花でレッスンを。

つまりはこれも
冬来たりならば春遠からじ。
ということなのかもしれません。
「明けない夜はない」、

そんなどこかで聞いたような言葉を
まるで今一度、指でなぞるかのように、
すっかり開ききったチューリップの透き通る花弁を、
今日ここでまた、見ています。

では皆さま今日も本当にお疲れ様でした。