この日の新郎新婦様は、実は以前
お二人で一会のプリザーブド単発レッスンにご参加してくださって、
ご両親への贈呈用のアレンジを手作りなさった方でした。
今日、それをお渡しになられたときはどんな感じだったのでしょうか。
とても柔らかで優しげな新婦様の雰囲気にあわせて
作らせていただいた、少しニュアンスのあるピンク、秋のブーケ。

ブーケ写真、中央の大輪、不思議なピンクのバラは
スイートアバランチェ。
白の大輪のバラの「アバランチェ」の色違いということでしょうか、
他にはない存在感があります。


大きかったので、ブーケには2リンだけ使って
残りはメインテーブルの装花に使いました。
秋の照葉と、ボルドーのオランダセダム、
従来のイメージをくつがえすようなワイン色の菊、そして
沢山入っている紫の大輪のバラは
「ステンレススチール」。

つぼみのときは固く地味な灰色の塊で、
それが一晩のうちに、
曙の空の色をにじませて咲いていく、そのバラの不思議。
やわらかな花弁、
夜明け前の空の色と、
そしてなによりその劇的な変化に
いつもつい、手の出てしまうバラのひとつです。
たった一晩で、まるで昨日のなかったように咲きひらくその様に、
いつも、刹那という言葉が思い出されます。
あまりに硬いつぼみだったのでちょっと心配でしたが、
二度とない今日という日、その時間にまさに満開に
咲いてくれて、ほっとしました。

2日間にわたり真摯に実習に通ってくれたMさん、本当に
お疲れ様でした&ありがとうございました。

搬入はもちろんですが、
オアシスをセットしてくれた人、ガラスを洗ってくれた人、
伝票を書いてチェックしたり、車に積み込んだり、安全運転で運んだり、
それはとても地味なことばかりですが、
ひとつひとつの作業を丁寧に間違いなく積み重ねる、
いろんな人の手で今日という一日が成り立つのだと思います。
ありがとうございました。