昨日は、実は仕事(に、かこつけ)で
少し遠出をしていました。
始発で東京へ戻る電車の中から
一面の雪景色をみました。
事務所に戻ると、1月の半ばに仕入れた
バラの残りが咲き続けています。
この仕事は寒く、芯まで冷えこむ日も多く
でも私はこの冬という期間がとても好きです。
空気がきんと澄んで、薄暮も、明け方も
ビルの光まで、磨かれたようにうつります。
春と秋が忙しい仕事なので、
暖かくなると同時に
仕事のスケジュールもつまってきます。
もう少しだけこの怜悧な静かさを楽しみたい、
と詩的な思いにひたって、でも
そういえば8月の後半もそんなこと思ったなと気づきました。
単純にまだ遊び足りないだけらしいです。
気づくと木々にはたくさんのつぼみが
シルエットのように膨らんでいます。
最近、アシスタントマツに借りて少しずつ読んでいる
「つぼみたちの生涯」によると、
植物が過酷な冬を越すために
硬い「つぼみ」の姿をとるとあります。
そういわれれば、確かにその通りです。
寒さに耐えぬくためにそれは当然のこと。
でも、冬とつぼみという対比が、
どこか不思議な、逆説めいた気もします。
ただ見るだけで
本当は、つぼみはつぼみでしかなく、
星は星でしかない物理の当然に
何か、ちからを見出そうとする
勝手な幻覚の不思議。
投影。
そんなくだらないことをぼんやりと考える
冬の宵は、瞬間風速で、結構幸せなのでした。
3枚の風景は、ホコリをはたいて引っ張り出した、
数年前のアムステルダムの写真です。
そんな無茶もしたなあ。。。
でもこのときのフェルメール、
向き合っていた数時間は今も珠玉です。
では皆様今日もお疲れ様でした。


