オーダーシートに書いた文字はたった一言、
「淡い色で、一会におまかせで」。
アシスタントさんが内容を確認しては、
「ほんとにこの一言だけなんですね」と
びっくりしています。
こんなうれしいオーダーは、
どんなふうにしよう、と、市場で選ぶときから
どきどきします。
要(かなめ)となったのは「J-スイーティー」、
蜂蜜のように早春の陽にとろけてしまう
アプリコットオレンジのバラ。
佐賀のファインローズさんという生産者さんです。
相変わらず、惚れてしまう花ばかり。
作りながらためいきが出ます。
あんまりかわいいので。
これは2008年、今年の「淡い色ブーケ」。
去年より色が強いのはギリシャのせいでしょうか。
やはり、自己満足ながら、それは蚕です。
ブーケを作るのは、糸をはくのに似ています。
体内から糸をはきだして、いくつもいくつも重ねては
小さな繭にする。そういうイメージに、よく似ています。
(スパイダーマンじゃありません。)
常日頃は、段取りばかりが頭にあって、
効率よく仕事を進めていかないと終わらない。
時間配分をアシスタントさんにもうるさく言うくせに、
ブーケだけは存分に時間をかけて作ります。
私は、それがしたくて自分の名で
わざわざこの仕事をやっているのです。
好きな花をたっぷり使って、
可能な限り時間も集中力も使って、何度でも、
持っていく直前まで手直しします。
このブログに載る写真も完成する一歩手前のものが
ほとんど。早朝、最後に微調整して送り出します。
去年の淡色ブーケもそのときはベストと思ったはずなのに
今見ると写真を含めてああでもないこうでもないと思います。
きっと、きりがありません。
では皆様、今日もお疲れ様でした。
「母の日お知らせメール」のお申し込みに、
以前の新婦様、去年レッスンに参加してくださった方、
長くてうれしいメールを本当に、
ありがとうございました!
それとはまた別に、3月末か4月頭、
おそらく平日の夜に単発プリザレッスンをやります。
本当はこの時期はやらない予定だったのですが
お二人の方からリクエストがあり、
じゃあやりましょうか?ということで。(雑すぎる)
こちらも詳細決まりましたら近々ご案内します。
では皆様今日もお疲れ様でした。

