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ユリのブーケ。

今日、このブーケを持ってくださったのは
一会の定期レッスンに通っていらっしゃる生徒さんでした。

月に一度のレッスンに通ってくださる合間に、
何度も「知人にブーケを作ることになったので」と
マンツーマンレッスンを申し込まれて、
何度も、一緒に、ブーケレッスンをしました。

一会のマンツーマンレッスンは一会定期スクールの
生徒さんまたは新婦様のみの開講で、
それでも講習費だけで一回に5250円を
いただいています。
そのほかにもちろん花代がかかります。

「本当に身につけたいことがあるなら
それには必ず代償を払わなければならない」と
いつも思い聞かせている自分にとって、
その惜しみなく彼女が支払われる努力は
本当に、頭がさがるほどでした。
いつも、敬服していました。

私は、生意気にも一応フラワーデザイナーの肩書きを
名刺に刷り込んで、それでなんとか毎日食べているので、
やっぱり自分の花が、一番自分の好みです。
(と公言するにはあほっぽい話ですが、)

これまで、自分以外のブーケももちろん
見る機会はいくどもあって、
諸先生方、諸大先輩のデザイナーさんの方々の
ブーケを見るにつけ、
すごい、すばらしい、なんてきれいなんだろう、
自分には作れない、
何度も何度もそう思いました。

でも、それと好みとはまたちょっと別で、
やはり私は自分の作る、少し地味で、少し甘い、
でも甘すぎない花がまあ好きだなと思うのです。
恥ずかしいですけど。

けれども、たった一度だけ、
自分以外の人が作ったブーケを
とてつもなく好きだと思ったことがあります。

それが彼女がそのマンツーマンレッスンで
作ったブーケでした。

もちろん、一会のレッスンなので、花材は私が用意したものです。
でも、こんなふうに他の人の手で作られた花に
心を動かされたのは、これまでで本当に一度だけです。
彼女の努力とともに、その美しさに
心を揺り動かされるほど感動した気持ちは
今も忘れられないまま、くっきりと心に
その形を残しています。

本当に、おめでとうございました。
ありがとうございました。