
すずらんのブーケを持ちたい、
と思った場合、その旬は4月か5月。
花には旬があるので、
すずらんのブーケは秋には無理です。
しかし、どうしても秋に鈴蘭のブーケと言われた場合、
解決法のひとつとして、
プリザーブドフラワーという選択肢もある。
110本のスズランのプリザーブドフラワーを使っています。
一会のブーケの中でも最も高価なブーケのひとつ。
65000円+消費税。
よろしいでしょうか、と、
くどいくらいに花嫁様には確認します。
それでも、やはり、なお是非に。
とおっしゃってくださった花嫁様。
深い感謝を。
・・・ちなみに、この鈴蘭のプリザーブドフラワーって
1本いくらだと思います?
10本まとめ買いをした場合でも1本600円(税別)です。
110本いれたらスズランだけで66000円。
え。
待って待って、
売値より高いじゃん。
そこに、土台として使ってる
プリのアジサイ(約3000円)とか
葉っぱとか、リボンとか、
すずらん1本ずつに塗る補強材とか、
そしてなにより作成のための手数料を加えたら、
普通に計算してみよう、
ブーケひとつで10万円を軽く超える。
・・・
じゅうまんですよじゅうまん。
それでなくてもプリのスズランは
非常に繊細で、仕入れた本数全部が使えるわけではない。
いわゆる歩留まりが低いというかロス率が高いというか。
でも、自分は、
この鈴蘭のプリザーブドのブーケを作りたいんだ!
秋に、スズランのブーケを持ちたいという花嫁さんの
願いにこたえたいんだ!
えーい原価率なんざくそくらえだ!
と、もうこの際、開き直る。
花屋の端くれとしてできる事。
花嫁さんの、気持ちに寄り添う事。
だってだからそのために、
自分の名前で仕事をしている。
自分で自分を采配できる。
誰にも迷惑かけないで、決めることができる。
ほんとに自分がやりたいこと、
お客さんのためにしてあげたいこと、
それを最優先に、判断できるということ。
前途は見えないけど、自由だ。
たぶん。
どうか、願わくば、
この110本のスズランの花が、
この先長い長い人生を歩む花嫁様の足元を照らす、
ひとつのともしびとなりますように。
では皆様おつかれさまでした。
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