シェ松尾青山サロン様の装花です。

いつも、ウエイティングスペースには
メモリアルテーブルと呼ぶ大きなテーブルがあって
そこにはお二人の写真などと一緒に
お二人の演出したい雰囲気の花を飾ります。

この日のリクエストは「お花畑のように」。
そうしてプランナーさんが、通り過ぎる傍らに、
「なんかお花畑みたいですね」と感想を述べてくださいます。

向こうには、白いタキシードを来て
ピアノのリハーサルをする新郎様が見えます。

ウエイティングスペースとして
待っているご親族の、男の子が腕をのばして
「このりんご食べられるのかな!」と言います。

隣のおばあ様らしい方が、男の子に
「さあ、どうかしらねえ」と相槌を打っているのが聞こえます。

お父様らしい方が、カメラをかまえる私を気にしてくださって
「写真を撮ってるんだから邪魔しちゃダメだろ!」と
おっしゃるのが聞こえます。

自分はそこでカメラを下げて
「いいえ、そのための花ですから楽しんでくださるのが
一番うれしいです」と
お伝えします。

たった一日の花、
たった数分のやりとり、
それがかすかな記憶として
その日その場にいらした方へ、
ほんの少しでもお二人の気持ちの代弁として
伝わるならこんなに嬉しいことはありません。

では皆様今日もお疲れ様でした。