恵比寿にあるジョエル・ロブション様へ
お届けした、ダリアのブーケ。
クレッセントと呼ばれる形、
三日月型に仕立てるブーケです。

秋らしく、というリクエスト。

手元にもしっかり花をと特にご要望があったので
普段はなかなか撮りきれない横顔も
チェックを兼ねて撮りました。
ここらへんはセミキャスっぽくないと
だめなんですよね・・・
クレッセントという形自体、ラウンドやセミキャスに比べると
珍しく、やや久々だったので
楽しい製作でした。

ちなみに、恵比寿も六本木も
いまだ入ったことがないのですが
ロブションというと実は
パリのラトリエには行ったことがあるんです。
んまあなんてコ生意気な。
わたくし、基本的に旅先では粗食なのですが
このときはたまたまに。

で、料理は当然のように絶品でしたが、
そこで働く若いシェフの方々の働きっぷりが
なによりも深く鮮明な記憶です。

彼らは全員が、料理が好きで、働くことが楽しくて、
そこに立ってひとつずつ、料理を出すことに
完全に誇りを持っていた、
その様子をいまだによく覚えています。

それはずいぶん昔なので、また今は違うかもしれませんが、
でも好きなことを仕事にしているのなら
そうでありたい、と未だに思いかえす、映像のひとつ。

ところで、たとえるなら今ここに、
目の前に、

帽子と、
化粧品と、
ペアのワイングラスとか、
機能的なボールペンとか、
有名人のコンサートチケットとか、
美味しい食事とか、
そういうものが一同にあなたの前にとりそろえられていて、
そうして一律ひとつ「一万円」の価値のものである。
どれを選んでもいい。どれかひとつ、いかがですか?

と言われたら、どれを選びますか?

私は、迷わず最後の食事を選ぶと思うんです。
グルメではないくせに食い意地がはっている。
同じ1万円を使うのに、帽子を買うのには
ためらうけど、食べ物には躊躇なしです。

秋になりましたね。
何か美味しいものが食べたいですね。

最初は美しいダリアの話だったのに、
途中は美しい働く人の話だったのに、
最後はそれかよというご批判は
甘んじて以下略です。
一会としては、修羅場モード続行中です。

ではみなさま今日も本当に、お疲れ様でした。