昨日、お台場にあるホテルグランパシフィック様へ
お届けしたブーケ。

この一会のブログをたくさん読み込んでくださって、
「こんな感じかこんな感じかこんな感じかこんな感じ」、
と絞り込んだなかから「でも最後はおまかせで、」
というお話をいただいて、
迷って、どうだろう、と思って、一度挿した花をまた入れ替えて、
何度もその淡いセピアピンクのドレスの写真を
みながら、微調整。

喜んでくださったと聞いて、本当にほっとしています。

よかった。

冬の朝はいつもなかなか訪れなくて
でも気がつくといつのまにか空が白くなってきて
日が昇り始めるとあっというまに世界がいろんな
色に満ちるような、
そんな不思議があります。

自分のこの拙い両の手でできることには
限りがあって、
必ずこの日この時間までに
届けなければならないという花を作ることには
さまざまな限りがあって、
でもできることなら、
自分が今できることを全部やりたい、
と思う。
それは常のこととはいえ。
一会という名で結婚式の花を作り始めて10年になる今、
でも毎週毎週がまた、そうです。

それはもしかしたら、今はもう80%の力でも、
十分喜んでもらえるのかもしれません。
そんな悪魔のささやきに
ひよるときもたくさんあります。

ただ、くそまじめな自分には
手を抜くというまでには自分のしているこの仕事を
そんなには馬鹿にすることができない。
時間を切り売りする仕事ではない、
ただ無機物を値段で売る仕事ではない、
花という、自ら生きているものに頼って
初めてなりたつ仕事です。

そうして一本だけでも十分な花の美しさに依拠して
そこになお、見る人の心を動かすような
花ができれば。と思うのです。

お金を払ってよかったな、と
最後に言っていただける仕事をできれば、
どんなにいいか。

それがどれほど「言うは易く」ということか、
なによりも身にしみてわかっています。

だから、こうして新郎新婦様から即日にいただいてしまう
メールや、先にいただいてしまうお手紙や
たくさんのお気持ちに、いつも、
本当にただ嬉しいとありふれた言葉を
繰り返すばかりです。

どんなに重なっても、慣れることはない。
いつか、それに慣れて膿む日がきたら
そのときはやめどきだろうと思っています。

では皆様今日もお疲れ様でした。
今日も、ありがとうございました。
おつかれさまでした。