花びらを何枚も重ねてひとつの花に仕立てる
技法を、メリア、といい、
それをユリで作る場合にはリリメリアと呼びます。
バラのラウンドやユリのキャスケードといった
一般的な形ではなく
やや珍しいスタイルですが、
一輪の花に花びらを組み上げて作る
強烈な存在感には、根強い人気があります。
けれども、このブーケは、おそらく世界初。
プリザーブドのユリの花びらで作った
リリメリアのブーケです。
ユリ「カサブランカ」のプリザの作り手、
南原農園さんから、
今回特別にその花弁のみを譲っていただいたのでした。
今のところ、南原農園さんでは
ユリの花弁だけでは販売はされていないということで
これは他にはない、リリメリアのブーケではないかと。
(もちろん一輪のユリとしては発売されています。
しかし、お値段は一輪;7500円ですから。
これを解体して花びらにする度胸は、
さすがに自分にはないです・・・)
以前、IFEXの折りに作らせていただいた
キャスケードブーケも強敵でしたが、
このメリアも、手強かったですとも。
非常に繊細な花弁に、ワイヤリング作業は難航し、
今だからセキララに綴るならば、
「やっぱり、別のブーケにしてください」
と、新婦様に泣きを入れようかと思ったくらい。です。
ちなみに、
来年からはプリザのユリの加工方法が変わるそうで、
花弁も、よりしっかりになるそうです。
しかし本当に、このプリザのカサブランカには
生花とは、違うのだけど
全く異なる魅力が備わっていて、
すごいな、と思います。
こんなブーケを作る機会をいただいたことを、
感謝しています。
泣きを入れなくてよかった、と、こそっと思ってます。
では皆様今日もお疲れ様でした。
ありがとうございました。


