「もう挙式まで日にちがないのですが」、

と、お問い合わせをいただいてメールだけのやりとりで
お送りした、プリザーブドフラワーのラウンドブーケ。
ドレスのお写真を送っていただいて、
黄色などで秋らしく大人っぽくというリクエストで
お任せさせていただいてお届けしました。
お揃いで花冠も作ったのですが
こちらは撮る暇なし。恐縮です。

翌週あけに花嫁様からメールをいただいて

 ブーケと花冠ありがとうございました。
 イメージ通りでとっても素敵でした。

 おかげ様で、ドレスチェンジなしでも
 イメージをガラッと変えたお色直しになりました。

 お花も皆からほめられ、本当に好評でした。
 ありがとうございました。

短い言葉でしたが、
こうしてわざわざメールをくださることに
深い、感謝を。

という記事ばかりが続いておりますが
「そんなにお客さん満足してくれてますよアピールかよ!
あーもーうっとおしい!」と思われてたらどうしよう。

それはええとちょっと理由がありまして、
先日業界紙からの取材の際に
「お客様にはよくお式後にお礼のメールをいただきます」
と言うと、大変びっくりされるのです。
いろんな花屋さんに取材しているであろうその記者さんが

 「花嫁さんのほうから挙式後にメールくださるのですか、
 へえ、それはすごいですね、
 それはきっと本当に気に入って
 喜んでくださったんでしょうね」、

と何度も実に驚かれるので、
そっか、じゃあこれは一会ならではの特色なのであろう、
ということで、
ブログでもそこらへん
じゃあアピールしとこうかなと。
単純に思った次第なのでございます。

「俺自慢」がうるさかったら
大変に申し訳ございません。

でも、正直やっぱり花嫁様からの
このメールが一番、一番、嬉しいものです。

ところで今朝、
あるアシスタントさんから
「き、近所の花屋さんにこんなチラシが!」
と怒りモードで送られてきたそのチラシには
一会の過去の写真どころか新婦さまの写真まで
ばっちりと、さも自分のところの花みたいに載っていて、
これはさすがに抗議をせねばならんだろうけれど
・・・
あーもーめんどくさいなーーーと
思わず本音でブログを書いてしまうのは
修羅場モードの証です。

いや解るけど、ついネットで探して写真をDLして
お手軽にチラシ作っちゃったんだろけど
一会のロゴはしっかり消していて
何よりも一会の過去の新婦様の写真を
ぬけぬけと載せていることは
許せん。

私なんて私なんて
先日の銀座三越ブーケ展に置くパンフレットを
急遽、作らねば!
となった時点で、その時たまたまギフトの依頼などを
受けていた過去の新婦様に、
お一人ずつ確認のメールをさしあげて、
「すでに一会ブログなどに掲載の許可をいただいて
掲載しているけれども
あらためてチラシに再掲載させていただいていいか?」
と念押しして許可をいただいてそれで大慌てで
アシスタントさんにチラシを作ってもらって
印刷したのにっ!きい!

(と、いうほどの代物ではないのですが、
それでもアシスタントさんは夜中の1時まで自宅でその
チラシを作ってくれたのですが、
しかしそもそも印刷も間に合わなくて
キンコーズでカラーコピーだったじゃないか
と言われるとかえす言葉もございませんが、
ご協力くださった花嫁様には
ひとえに本当に感謝の言葉もございません。

一会は、紙媒体に弱い。
もう少しまともなパンフレットを作ろう、
と、毎年思って毎年先延ばしである。今年こそは。)

しかし、
まるで自分の羽を抜いて機を織るような連続の末
やっと織り上げた花を、ようよう届けて、
そうしてその花嫁さまから、翌日、翌週に
一生に一度のウエディングで、
「本当に、あなたに頼んでよかった」、
そんな言葉を、いただける。

きっと、その盗用チラシの花屋さんはまだ
そんな全身が震えるほどに最高に嬉しい言葉を、
言われたことがないんだろうなあと思います。

たとえどんな拙い花であっても
今の自分の精一杯を全部賭けて差し出して、
その対価と、
それ以上のかけがえのない言葉をいただく味を
一度知ってしまったら、それはまるで麻薬です。

ほかの花屋の花を借りてこよう、
という気にはとてもならない。

ちなみに、昨日もそうでしたが
あるとある有名なホテルの花屋さんから電話があって
「花嫁さんにあなたの作ったブーケをいいと言われたんだけれど
『花時間』に掲載されていた一会さんのブーケの
このダリアのブーケ、
使っている品種名を教えてくださいませんか?」と
聞かれたりします。
面識はありませんが名前は知っている、
そういう花屋さんからたまにこういう電話をもらいます。
きちんとしたところは、そうやってちゃんと名前を名乗って
聞いてくださいます。

まじめな仕事をしようじゃないかと
演説したい今日このごろ。

自分がこの仕事を選んだ日はもうずっと昔、
ある日突然
「こんなに働くんだったら、
あるいはどんな仕事でもどうせ一日必ず8時間以上
働かなくちゃならないんだったら、
せめてほんとに、好きな仕事をしたいなあ」
と、思い立って幾星霜、

その時の自分の判断が正しかった、というよりも

その時の自分の判断が正しかった、と思うために
毎日を積み重ねています。

たぶん、違う道もあった。

でもこれでよかった、これでよかったんだ、
と思うために、
自分の手で開くことができる、
今日もまた新しい一日。

本当にこの仕事が好きだろうか?
自分はこの状態をよしとするのか?

絶えず問いかけて考えて削りださないと、
より好きな道は、わからない。

何が自分が楽しいのか、
自分はどうしたら幸せなのか、
毎日確認して探しだして磨き出していかないと
自分にもよくわからない。

好きなことを磨きだすには努力がいります。

これよりはあれがいい、
それよりはこうしたほうが自分にとっては
心地いい、
それは自分にしかわかりません。

昨日、さぼったので二日分の記事を書きました。
無駄に長いのは確信犯です。

今日も本当にお疲れ様でした。