今日、八芳園様へお届けしたブーケです。
一会からは歩いて10分もかからない距離、
新婦様は単発プリザーブドレッスンに参加してくださって
大変素敵なウエルカムフォトフレームを仕上げていかれました。

三連休の最後の一日。
直前の花の仕入日は先週の金曜日、
まだ暑いし、まだバラはそんなに立派ではないこの時期、
普段仕入れる量の2倍を仕入れて、
いいとこどりをして作ったのですが
やっぱり、あとひと声、あとほんの少しという気がしてならず、
今朝もう一度市場へ往復して、
足りないバラを買い足して仕上げたブーケ。

朝の中の鈴みたいにころころとしたバラ、
手に持った時に香ってくれるように
芳香たつバラも少し加えて仕上げました。

お届けしたアシスタントさんによると
花嫁様はとても喜んでくださったそうで
あーよかった・・・とほっとしております。

(ちなみに、八芳園の皆様もとても親切だったと申しておりました。
一流の会場様はどこもそうですが
持ち込みの花屋にまでもきちんと対応してくださいます。)

生きている花は、不完全です。

咲きすぎたり咲かなかったり、
花弁の薄い美しいバラほど、ボトといって茶色いしみも出やすい。
でもそうした変化が一切許されないなら、造花のほうがいい。
完璧な花のフォルムを求めるならば、造花のほうがずっといい。

でも生花は常に必ず、不完全なものを伴います。
その美しさは一瞬のもので、
極めてもろく、うつろいやすく、
わずか数日でなくなってしまいます。

たくさん仕入れた中でブーケに使えるのは半分強、
花びらが傷ついていたり、ほんの少ししみがあったり、
花びらの巻き方が使うにふさわしくなかったり、
せっかくの花が最後の工程で、たくさんたくさん
はじかれていきます。

生きている花。

生きている花は必ず、いつも不完全です。

ただ、自分は
その不完全さをいとしいと思います。

そう、ある花の生産者さんから教えてもらったのです。
http://ichiecarpe.exblog.jp/5592000/

自分は、この先、花の仕事をしている限り、
いつも迷ったらここに立ち返ろうと思う。
揺るがない一点。
花は万全ではない。
万全ではない、完璧でもない、造花ではない、
あっというまにうつろうほどの、
はかなくてくだらなくて、つまらない、でもゆるぎない、
そのたった一瞬の美しさを、
生産者さんから花嫁さんへ、
その手から手へ、
渡したい。

つなぎたい。

そのはざまに、身を置きたい。

では皆様、今日もお疲れ様でした。