うらうらほろほろ花が散る

山頭火

桜は心を惑わせる花だと思う。

明日、アメリカのLanaさんへ送ってあげようと思います。
桜の花を見たいと切望していた、ある人へ。

やっぱりこの一週間は居心地が悪い

そう思う、
この桜を
去年今年のこの花を、
この桜を記録しなくてはならないような気がして、
気がせいて、


別にわざわざ貼り付ける事はない、
自分ごときが声高にいうことなどない、

たった数日でこの世界を大きく塗り替えるこの花について。

そしてたった数日で去って行くこのはなについて。

桜ばな いのちいっぱいに咲くからに命をかけてわが眺めたり

岡本かの子

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やがて、桜を染めることになった。
前もって桜の灰も用意され、
みな固唾をのんで私の手もとを見守っていた。
桜の液につけられ、桜の灰汁で焙煎された糸は、
淡いが、匂い立つような桜色になるはずだった。
ところが液からひきあげた糸は、
赤みを帯びた黄色だった。
生徒たちの間で「なーんだ」というような落胆の気配がして、
一人の生徒が「本当の桜はどんな色ですか」と質問した。
とっさに私は、「これが桜の色です、藤原の桜の色です」と答えた。
逃げもかくれもできない。
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志村ふくみ「色を奏でる」

散る花を 惜しむ心や とどまりて
また来ん春の たねになるべき
西行

また来ん春は、いつのことだろう。

そう思いながら、とりあえず今、
目の前の地面に、土に、たねを植えること、

それだけが今の自分にできること。

では皆様今日も本当におつかれさまでした。

1DAY単発レッスンのご案内プリザーブド次回3月31日、4月15日、5月3日それぞれ13時からです。みなさまのご参加をお待ちしています。


単発プリザーブドレッスンは、ご両親へのギフトの花や、ブーケを手作りできる一日教室です。

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