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何、あれはな、空に吊した銀紙ぢやよ
かう、ボール紙を剪つて、それに銀紙を張る、
それを網か何かで、空に吊し上げる、
するとそれが夜になつて、空の奥であのやうに
光るのぢや。分かつたか、さもなけれあ
空にあんなものはないのぢや。
中原中也「星とピエロ」
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ないのじゃとか仙人みたいに言われても。
しかしよく見ると、この時
ギリシャのサントリーニ島で撮った夜明け前の
写真、その月の周りに
かすかな青空が見える気がします。
と、さきほど気がついて、
もう今日という一日は、
それでわりに十二分だと思います。
銀紙でも同じだろう、という星や、
ただの石屑である月や、
勝手に咲いては散る花を、
覗きこんで少し、今を忘れる時、
それでもまた今をその中に見る、
写し鏡のように、
見ざるを得ないのかもしれません。
ねがひたる一世はつひにかすかにて
わらべごころに人像(ひとかた)つくる
鹿児島寿蔵
では皆様今日もお疲れ様でした。
昨日のバーム記事とは別人ですと言わんばかりに
今日はすかしておりますが、
そこはそれとしてでもまあ、
そういうときもありますよね。
それでもまた明日。
に続いていいものでしょうか。(やや消極的)

